I-3-3. CPUの基本構成と役割

CPUの基本構成と役割、特徴、発展の歴史について解説する。代表的なアーキテクチャとしてRISCやCISCがあることを紹介し、高速化の仕組みとして各種のパイプライン処理やマルチプロセッサ構成についても触れる。

【学習の要点】

* CPUは、各種プログラムによって数量計算やデータ処理、機器制御などを行う中心的な回路である。

* CPUを構成する各要素の処理は、クロック信号によって動作するように設計されている。

* 現在は、1クロックで同時に多数の処理が行われるようになっており、OSや一部のアプリケーションでは、CPUの動作や制限を意識したプログラムであることが必要とされる。

図I-3-3. CPUの基本構成

 

【解説】

1) CPUの仕組み

CPUとは、各種プログラムによって様々な数量計算やデータ処理、および機器制御などを行う中心的な回路である。

* CPU の構造

CPUは以下の要素により構成されている。

- ALU:演算を行う。

- レジスタ:データを一時記憶する。

- バスインタフェース:周辺機器との入出力を行う。

- 制御部:CPU全体を制御する。

- FPU:浮動小数点演算を行う。

- キャッシュメモリ:レジスタよりも多くの情報を一時的に記憶する。

- その他:DMAコントローラ、タイマー、シリアルインタフェース。

* ソフトウェア処理の流れ

CPUを構成する各要素は、クロック信号によって規則正しく処理が実行されるように決められている。そのため、同じCPUであればクロック周波数の高いCPUの方が、一定の時間内に数多くの処理を行うことが可能である。大まかには、フェッチ、デコード、実行の順となる。

- フェッチ:これから実行すべき命令をメモリから取り出す。

- デコード:取り出した命令をCPUにとって意味のある形式に分割する。

- 実行:CPUの多くの部分が接続され、指定された操作を実行する。

* CPU デザイン

- RISC アーキテクチャ

命令そのものの数を減らして、単純な組み合わせのみとし、演算速度の向上を図っている。

- CISC アーキテクチャ

複雑で高度な命令とデータの組合せを処理することが可能である。従来型のアーキテクチャである。

* ビット幅の意味

CPUが数値として扱うビット数を「ビット幅」という。32ビットのCPUがアドレス指定できるメモリ量は、4ギガバイトとなる。

2) CPU 高速化の仕組み

CPUはクロック信号によって動作するように設計されているが、そのための問題点なども存在する。その問題点に対処するためにパイプライン処理・マルチプロセッサなどの手法が採られてきた。

* パイプライン処理

パイプライン処理とは、CPU内部処理の高速化技術である。これは、1回のクロック信号でデコード処理を行いながら、次の命令のフェッチも行う機能である。

* マルチプロセッサ

複数の処理・プロセスを、同一システム内で並行的に実行させる機能。1つのシステム内にある複数のCPUが、複数の処理・プロセスを並行して動作させる。

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