I-22-8. データベースの設計手順

データベース設計方法と設計手順を解説する。業務分析、概念設計、論理設計、物理設計とデータベース設計の手順を進める中で、正規化が重要な役割を担うことを示す。また分析の手順としてトップダウンアプローチおよびボトムアップアプローチがあることを説明する。

【学習の要点】

* データベース設計は、正しい手順を踏むことで、品質を高め、仕様変更による手戻りも抑えることができる。

* 論理設計のアプローチには、トップダウンアプローチとボトムアップアプローチという考え方があるが、一長一短であり、うまく組み合わせて使うことが重要である。

図I-22-8. トップダウンアプローチとボトムアップアプローチ

【解説】

1) 関係データベースの設計手法と設計手順

データベースの設計手順として、業務分析→概念設計→論理設計→物理設計という手順を考えることができる。

* 業務分析

対象とする業務実態を客観的に把握する。業務の内容(業務・業務機能)、処理方式、業務間を流れる情報量、業務量などを分析結果としてまとめる。

* 概念設計

業務分析結果をもとに、業務領域全体を表現する概念データモデルをERDで作成する。

* 論理設計

業務をシステム化する領域としない領域とに分け、システム化する領域を表現する論理データモデルをERDで作成する。

* 物理設計

論理データモデルを基に、利用するRDBMSに合わせた物理データモデルを作成する。保守性や性能等を考慮のうえ、SQLを発行可能なレベルまで詳細に記述する。

2) データベース設計における正規化

論理設計の段階で、正規化(I-22-10に記載)という作業を行う。正規化は、データの冗長性を減らし、データベースの品質を高める上で重要な作業となる。また、非正規化(同じくI-22-10に記載)は物理設計の段階で、利用するRDBMSに合わせて行う。

3) 論理設計のアプローチ

データベースの論理設計におけるアプローチには「トップダウン型」と「ボトムアップ型」という考え方がある。両アプローチを適切に併用することが望ましい。

* トップダウン型DB設計

概念データモデルをもとに具体化を進める形式。概念的なモデルに基づき、将来的な拡張性を含めた理想的な設計を行なえる可能性があるが、逆にユーザニーズを十分反映できない場合もある。

* ボトムアップ型DB設計

ユーザが利用している画面や帳票を抽象化してモデル化を行なう方法。直近のユーザニーズを的確に反映することができるが、将来的な拡張性、柔軟性にかけたモデルになる可能性がある。

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