Ⅱ-3-10. 次世代ネットワークアーキテクチャ

OSSと親和性の高いネットワーク技術も、OSSがその基盤を支えているインターネットから、インターネット以外のネットワークへとOSSの適用範囲が広がっている。ここでは、ユビキタスネットワーク、センサネットワークやIPv6の動向について述べる。

【学習の要点】

* インターネット以外のネットワークに対してもOSSの適用範囲が広がりつつある。

* TRONプロジェクトなど、次世代ネットワークアーキテクチャへの応用が期待される分野においてもオープンソースの実装が存在する。

* LinuxをはじめとしたOSSの大半はIPv6に対応済みである。

図Ⅱ-3-10.次世代のネットワークアーキテクチャ

【解説】

1) インターネット以外でのOSSの利用

インターネット以外のネットワークに対してもOSSの適用範囲が広がりつつある。例えばAsterisk(http://www.asterisk.org)はPBX(構内電話交換機)を実現するOSSであり、市販のPBXと遜色がない機能を提供できるとして注目を集めている。

2) 次世代のネットワークアーキテクチャ

次世代のネットワークアーキテクチャとして、ユビキタスネットワーク、センサネットワークも期待されている。身の回りの様々な機器がネットワークに接続されると共に、機器自身が情報を認識し、さらに機器同士が相互にコミュニケーションをとることができるようになる。これにより、コンピュータを意識せずに利便性の高い生活を送ることができるとされる。

3) TRONプロジェクトとOSS

次世代のネットワークアーキテクチャへの応用が期待される分野として、TRONプロジェクト(http://www.tron.org)があげられる。

* TRONプロジェクトでは、ユビキタスという言葉が一般に使われる以前から「どこでもコンピュータ」をキーワードとして分散コンピューティング環境の実現を目指した取り組みが続けられている。

* TRONプロジェクトの代表的な成果として、組み込みに適したリアルタイムOSの仕様策定がある。

* TRONプロジェクトで策定された仕様に基づいたオープンソース実装として、μITRON仕様に基づいたカーネルがTOPPERSプロジェクト(http://www.toppers.jp)によって公開されている。

* TRONプロジェクトから派生したT-Engineプロジェクトで開発されたリアルタイムOS「T-Kernel」はソースコードを入手し、改変することができる。

4) IPv6

様々な機器がネットワークに参加する次世代のネットワークアーキテクチャを実現するために必要な技術の1つとして、IPv6があげられることが多い。LinuxをはじめとしたOSSの大半がIPv6に既に対応済みであるなど、IPv6対応が充実していることはOSSの強みの一つであり、将来に向けてOSSの重要性が高まっていく可能性がある。

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