「第10回 日本OSS貢献者賞・日本OSS奨励賞」受賞者を選定

日本OSS推進フォーラムは、このたび、優れたオープンソースソフトウェア(OSS)の開発及び普及に貢献した個人等を表彰する「第10回 日本OSS貢献者賞」および「第10回 日本OSS奨励賞」の受賞者を選定しました

「日本OSS貢献者賞」は、OSS開発の振興を図ることを目的に、影響力のある開発プロジェクトを創造・運営した開発者や、グローバルプロジェクトにおいて活 躍する卓越した開発者、OSS普及への貢献者を表彰するものです。本賞は2005年度に創設され、今回が第10回目となります。

「日本OSS奨励賞」は、過去1年間にOSSの開発や普及に顕著な活躍をした個人ないしグループを表彰するものです。本賞は2009年度に新設し、今年度が第6回目となります。

■日本OSS貢献者賞 受賞者(4名、50音順)

  • 岡島 順治郎
  • 奥 一穂
  • 亀澤 寛之
  • 古橋 貞之

■日本OSS奨励賞 受賞者(9名、1団体、50音順)

  • 鯵坂 明
  • 江木 聡志
  • 榎 真治
  • 奥村 隆一
  • 猿田 浩輔
  • 末永 恭正
  • 細田 真道
  • 宮下 剛輔
  • 吉田 真也
  • 国土地理院 情報普及課

■授賞式

10月24日(土)に、イベント「オープンソースカンファレンス2015 Tokyo/Fall」(会場:明星大学)内で授賞式を開催します。

授賞式では、日本OSS貢献者賞 受賞者による活動紹介プレゼンテーションも予定しています。また、同イベントの懇親会(要事前登録)にて日本OSS奨励賞 受賞者による活動紹介のライトニングトークを予定しています。

□ 授賞式  10月24日(土) 16:15~17:30
https://www.ospn.jp/osc2015-fall/modules/eguide/event.php?eid=88

■本件に関するお問い合わせ先

日本OSS推進フォーラム 日本OSS貢献者賞・奨励賞 実行委員会
ossaward@todo.ne.jp

■受賞内容

 

■日本OSS貢献者賞

岡島 順治郎
LinuxライブCDや、Dockerの普及に重要な役割を果たしたaufs(advanced multi layered unification filesystem)を開発している。aufsは多くのライブCDディストリビューションに採用されるほか、HPCや大学の学内システムなど様々な分野においても利用されている。また、aufsのマルチレイヤ統合機能は、Dockerを通じてコンテナ技術の普及に寄与している。

奥 一穂
世界最速とされるHTTP2サーバの実装H2Oの開発を自ら行うとともに、多くの開発者をリードしている。JavaScriptより高速かつ安全なECMAScript系言語処理系JSXを開発するなどグローバルなWebの世界にイノベーションを起こし続けている。Palm用ブラウザ「Xiino」、Webサイトの国際化、翻訳自動化を行う「MyLingual」「Japanize」やメッセージキュー「Q4M」などの開発も主導した実績がある。

亀澤 寛之
Linuxカーネル開発において顕著な功績がある。メモリホットプラグ機能を実装したり、メモリ資源管理機能(cgroup)開発ではメンテナとして活動するなど多大な貢献を行ってきた。また、これまでの経験をもとにイベント等でコミュニティ参加を呼びかけたり、学生トレーニングプログラムにおけるLinuxコースの講師、雑誌でのカーネル関連記事の連載、学会誌への寄稿等幅広く活動している。

古橋 貞之
非同期メッセージングライブラリ「MessagePack」、分散Key-Valueストア「kumofs」、ログコレクタ「Fluentd」、バルクデータローダ「Embulk」、Presto向けゲートウェイサーバ「Prestogres」など、大学生時代から現在に至るまで、多数のOSSプロジェクトを立ち上げ、開発を主導している。2010年度 日本OSS奨励賞を受賞。

 

■日本OSS奨励賞

鯵坂 明
Apache Hadoopのコミッタとして、ソフトウェア品質の向上やドキュメント整備に貢献している。メンテナンスバージョンのリリースや必要なバックポート作業など、地道であるものの、利用者視点では欠かせない活動を主体的に実施している。

江木 聡志
成熟していると考えられていたプログラミング言語の分野で、既存のものではあきたらず、パターンマッチ指向プログラミング言語Egisonを自らの手で新たに設計・開発した。

榎 真治
LibreOffice日本語チームのメンバーとして、全国のオープンソースカンファレンスへの出展や勉強会の企画開催など、精力的に普及啓蒙活動を行い、普及に貢献した。また、海外の関連のイベントに参加、講演を行い、日本におけるLibreOfficeの状況を発信した。

奥村 隆一
YUI、YUIDoc、FormatJS等、主に米Yahoo!社が公開するOSSの開発に寄与してきた。開発コミュニティからも信頼を受け、現在複数のプロジェクトでコミッタやメンテナなどの役割を任されている。

猿田 浩輔
Apache Sparkのバグ修正や機能改善などの品質向上に加えて、タスクの実行状態を可視化するタイムラインビューアの実装を主導している。開発者がプロジェクトの発端組織の関係者や出身者が大半を占める中、独自の活動の成果が認められてコミッタに就任している。

末永 恭正
Javaのヒープオブジェクトプロファイラ・障害解析ツールであるHeapStats(ヒープスタッツ)のメイン開発者として、新しい解析用GUI実装やスレッド状態記録機能など、多くの機能を開発。また、特定組織からは独立した個人として、日本人初のOpenJDKコミッタと認められるなど際立った実績がある。

細田 真道
GNUプロジェクトの一つである楽譜作成プログラムLilyPondのコミッタとして活躍する。開発が停滞していたLilyPondで、開発を下支えするビルドシステムGUBの問題を解決し、リリースを可能にし、リリースドキュメントに謝辞が掲載されている。現在は、フォント関係の機能強化を主導するとともに、日本語ドキュメントの充実を図り、楽譜作成というユニークな分野におけるOSSの普及に尽力している。

宮下 剛輔
昨今要求が高まっているシステム配備の自動化の実現に欠かすことができないサーバの状態を自動的にテストするツールServerspecを開発し、インフラ分野における業務の効率化に貢献した。Serverspecは日本国内だけでなく、海外でも活用されている。

吉田 真也
OpenJDKにおいて、Javaをインタラクティブに扱えるようにするREPL(レプル)ツール、OpenJDK公認プロジェクトKulla(クラ)のコミッタとして活躍している。現役大学生でありながら、特定組織からは独立した個人として、日本人二人目のOpenJDKコミッタとなる。また、Java8(エイト)の目玉機能であるLambda(ラムダ)の機能実装に協力した。

国土地理院 情報普及課
国土地理院が提供する地理空間情報について、より高い公共性を確保すべくオープンデータとしての利用及びサービスのオープンソース化を推進した。特に、ウェブ地図方式の地理空間情報「地理院タイル」をOSSで利用しやすい方式で提供して利活用を推進している。さらに、最新OSS技術を取り込んでウェブ地図「地理院地図」を提供し、そのソースコードをOSS公開して地理空間情報の活用を推進している。
 

■審査委員会

  氏名 所属
委員長 筧 捷彦 早稲田大学 理工学術院 基幹理工学部/
研究科 情報理工学専攻 教授
委員 石井 達夫 SRA OSS, Inc. 日本支社
(PostgreSQL開発者)
(2008年度 日本 OSS 貢献者賞 受賞者)
委員 上田 理 ソニー株式会社
委員 中野 秀男 帝塚山学院大学ICTセンター長
委員 まつもと ゆきひろ Rubyアソシエーション理事長、Herokuチーフアーキテクト
(Ruby開発者)
(2005年度 日本OSS貢献者賞受賞者)
委員 吉藤 英明 ミラクル・リナックス株式会社
(USAGI Project)
(2006 年度 日本 OSS 貢献者賞 受賞者)

 

 ■実行委員会

  氏名 所属
委員長 濱野 賢一朗 株式会社NTTデータ
委員 小山 哲志 (2007年度 日本OSS貢献者賞 受賞者)
委員 橋本 尚 株式会社日立製作所
委員 原 嘉彦 富士通株式会社
委員 平松 雅巳 株式会社日立製作所
(第7回 日本OSS貢献者賞 受賞者)
委員 三浦 広志 株式会社NTTデータ
(北東アジアOSS推進フォーラムWG2)
委員 宮原 徹 株式会社びぎねっと
(オープンソースカンファレンス事務局)
(2008年度 日本OSS貢献者賞 受賞者)

 

記事配信

コンテンツ配信

ユーザログイン